虹の彼方に

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なんでも飲料水をクリアにすればいいという訳では無いという話

 人の味覚は人それぞれだ。ドクターペッパーを不味いという人もいれば、ルートビアと変わらないし美味しいという人もいる。レモンジーナが土の味論争はもう終焉した。

 一つの論争が終わるとまた次の新たな論争が始まる。そう、透明な飲料水ブームについてだ。次々と現れる透き通った飲料水は、多種多様な種類を展開している。月に数種類発売される人気っぷりだ。とはいえ、ブームは何れは終わる。各自で潰しあいを行っているものもあれば、不味すぎて勝手に自滅するものもある。これは、いわゆるハズレな飲料水を引いて残念な顔をした私の考えを纏めた記事である。

  ということで、今回記事として上げるのはアサヒの「CLEARLatte 抹茶」だ。飲んでみた感想だが、「大事なものまでクリアにしてしまい、完全に内容が薄くなってしまった抹茶ラテ」と感じた。公式サイトには「大人向けのやさしい甘さとすっきりした宇治抹茶香るニュータイプ・ラテ」と書いてあった。しかし、私は未だに精神が幼いせいか、オールドタイプだったようだ。とびきり甘いのが好きな私には薄っぺらい味付けは合わなかった。アムロ・レイ向けの飲み物ならこの味で納得だ。これ以外にもカフェオレ味があるのだが、カフェオレ味を一度飲んだ際も残念な顔になった。

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 個人的にいろはすは当たりが多い気がする。後はヨーグリーナは個人的に飲める。

1番個人的に期待していたコカ・コーラクリアは「自分をコカコーラだと思い込んでいる三ツ矢サイダー」と言われる程であり、期待外れだった。

どうしてこうなったのか

 私の一押し漫画の1つ、「もやしもん」のキャラの一人に樹慶蔵という菌学の教授がいる。樹先生はこんなことを言っていた。

 僕は選べる事こそが大事だと思うんだ

加えて「本物」が常に素晴らしいとは言えないとも思っている

それの最大の要因は「状況」だと思うんだ

 

朝の忙しい時にかつおぶしを削るヒマはないし 

市販の花かつおでも十分 ウマい

何なら化学調味料でも安くて早く食事が作れる

 

選択に幅がある

というのは実に豊かだと思わないかい?

 石川雅之もやしもん第8巻」(講談社)p.81

 この話を初めて読んだのは中学生の頃だった。確かイブニングの立ち読みで読んだ覚えがある。当時はまだ樹先生の言っていることがさっぱりだったし、アニメを見たこともあり、菌たちが「かもすぞー」と言ってるのを楽しんでいただけだった。オリゼー可愛い。

 しかし、大学で一人暮らしをする中、改めて漫画を揃えて読み直し、等身大で樹先生の考えを理解することができた。化学調味料は絶対な悪ではなく、どう付き合って行くかを考えることが大切だったのだ。

 透明にするのは確かに良い。化学調味料で風味を再現し、カロリーを抑えることで今まで飲むことができなかった飲料を飲むことができる人もいる。ただ、透明になる前の味がオリジナルであり、エセ抹茶ラテが抹茶ラテを超えることは難しい。選択肢が増えるのはいいが、そこに期待をしている人もいるのだ。私もその一人である。

 ということでブームの熱はまだ冷めることはなさそうだ。是非飲んでいないものがあったら購入していくつもりだ。